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| ■【小説】ソウル・ブレイカーズ 第6話「潜入捜査」(感想は、シリカさんへ) |
第6話「潜入捜査」 「うっひゃぁぁぁぁぁぁ!」 バリバリドガガガガチュンチュインバリバリバリバリ 物陰からだした赤い髪のハニュエール、シリカの頭上を数十発 のフォトンの弾が飛び交う。 ここは、パイオニア2最下層、通称「暗黒街」。A地区からB 地区に繋がる連絡路では、激しい銃撃が行われていた。 元仲間のヒューキャストから聞き出した情報を基に、カルト集 団「KDDI」の本拠地を探しあてたのだが、実は、ただのカル ト集団ではなく、カルト”武装”集団と言うことが判明したので ある。ちなみに、情報源のヒューキャストは名誉の負傷により現 在入院中である。 「まいったなぁ…これじゃうかつに近づけやしないや…」 敵の数は4人。全員が黒服にサングラスといかにも”構成員” と言った感じの男たちである。 「じゃ、ここはジュンが一発、大きい花火を…」 「却下」 「え〜、なんでぇ〜どうしてぇ〜」 「あのね、この通路の壁一つ隔てた外は空気のない宇宙空間なの 、キミの言う花火を放った場合、外壁に穴があいて、あたしたち は空気のない宇宙に投げだされ…って人の話聞けぇ〜!」 ジュンは、ラフォイエを放とうとしていた。 「…だってぇ…話が難しすぎるんだもん」 「だもん…じゃない!あ〜、もういいから、アンタは大人しく、 これでも食べてなさい」 そう言ってシリカは、バックパック(マグ)からバナナを取り 出した。 ドガガガガチュンチュインドドドドドバリバリバリカンバリバリ 相変わらず、シリカ達の頭上を飛び交うフォトン弾の嵐。 「…このまんまじゃ埒があかないわね…仕方ない、強行突破と行 きますか…」 そう言ってシリカは、バックパックから、自分の背丈ほどある 大きな鉄板を取り出す。セラミックタワーシールド、数枚のセラ ミック板をあわせて造った総重量が50kgもある旧世代の盾で ある。アンティークショップや上流階級邸のインテリアとして置 いてあるイミテーションとは違い、本格的なものだ。普通の人で は、持つことすら出来ないだろう代物を、シリカは片手で持って いる。 「うし、ジュン?デバンドお願い」 「ふいふいは〜…ふぇふぁんふぉ(ういういサー…デバンド)」 ジュンはバナナを頬張りながらテクニックを使用する。 シリカの周りに空気密度の違う壁が生成されてバリア状の層が 張られる。ジュンの使うデバンドは、現在、店などで売られて普 及されているデバンドとは異なる。テクニックディスクで取得で きるデバンドは、仲間の周囲に強力な力場を形成して、敵の攻撃 の一部を吸収してダメージを減少させるテクニックであり、シュ ーツと呼ばれていた守備力を上昇させるテクニックの改良型であ る。ジュンの使うデバンドは強力だが、使用できるユーザーが限 られており、空気のない場所では使えないことから今では誰も使 用しないロストテクニックとされている。ちなみに、シリカの使 うデバンドは店売りの方である。 「うおぉぉぉぉぉぉりゃぁぁぁぁーっ!!」 シリカは雄たけびと共に、フォトン弾の荒れ狂うに通路を走る バリバリバリバリバリ カンカンカンカンカン カルト集団構成員達のマシンガンから放たれるフォトン弾は、 デバンドで強化したタワーシールドにより全て叩き落される。 現在の盾は、フォトンにより不可視の防御幕を展開して攻撃を 防ぐものが主流である。軽いし扱いが簡単なのでハンターズはも ちろん軍や一般人の護身用として普及している。ただ、フォトン の盾の欠点は、ある限界強度を超えるダメージを受けたりテクニ ックなどを受けたりすると、一時的に機能が麻痺して、盾として の役割を果たせなくなると言うことだ。また、実弾や荷電粒子砲 なども防ぐ事は出来ない。その点、実盾は万能に使えるため、シ リカは気に入ってこの盾を使用しているのである。それに、この 重い盾は別の使い方もできる。 「シィィィィルドアタァァァァァークッ!!」 銃弾を全て叩き落し、射程距離に入った構成員1に訳の分から ない台詞と共に総重量50kgのタワーシールドを叩きつける。 「ぐえっ」 カエルが潰れたような悲鳴をあげる構成員1にさらに追い討ち をかけるようにドロップキックが炸裂する。 「ヤロウ!」 「レディに向かって野郎はないで…しょ!」 言うと同時に、構成員1の身体を踏み台にて下から突き上げた アッパーカットが構成員2の顎を砕く。その背後で構成員Cがマ シンガンを構える。 「下っぱ・ストラァァァァァイク!」 シリカは、倒れ行く構成員2の手を持ち、またしても、訳の分 からない台詞と共に構成員3に投げつける。 「このクソガキャァ!」 構成員4がシリカに向かって走ってきたが、寸前で何かに足を 滑らせて転倒。そのまま後頭部を床に強打して昏倒する。 「…なんとまあ、古典的なオチ…」 「お約束だねん♪」 何時の間にか側にいたジュンが、両手を頭の後ろに回してニコ ニコしていた。構成員4は先ほどジュンの食べていたバナナの皮 で足を滑らせたのである。 「ぐはっ」 「100っと…おっしゃぁ!100人抜き達成!」 先ほど、バベルクランブルで倒した構成員100を踏みつけて 雄たけびをあげるシリカ。ジュンはアイスキャンディーの棒で構 成員100を突いている。 「さてと、ここが親玉のいる場所ね」 シリカの目の前には2重にロックされた隔壁がある。エアロッ クにも使われている頑丈な扉だ。多少の攻撃ではびくともしない であろう。 「さてと…ジュン…って、あれ?」 シリカが振り向くと、ジュンは部屋の隅に置いてあった金庫ら しい箱を物色している最中だった。 「ん?金目のものあった?」 「ん〜、こんなのしかなかったよん」 潜入捜査…と言うより強盗に近い台詞をはくシリカに、ジュン は先ほど金庫に保管されていた8万メセタ相当の貴金属とガラス 瓶を見せる。そのガラス瓶の中には水がはってあり、緑色の藻の 塊みたいなものが沈んでいた。 「…まりも…かな?」 「まりも?」 シリカの言葉に、ジュンはガラス瓶を覗き込み、 「食べれるの?」 「ん〜、どうだろう?食べられるかどうか知らないけど…美味し そうではない事は確かね」 「じゃ、捨てる」 そう言ってジュンは、ガラス瓶を投げ捨てようとする。 「ああ、ちょい待ち!わざわざ金庫の中に入れて保管してるくら いだか、キット値打ちものだと思う、それに、毬藻ってそれでも 生きてるんだよ、生き物を粗末にしちゃダメって、アーリア母さ んに言われているでしょ?」 「みゅ〜、じゃ、ジュンが飼う!」 そう言って、ジュンはバックパックの中に、毬藻の入ったガラ ス瓶をしまう。 「さてと、お宝も頂戴した事だし、ボスを倒してクリアと行きま すか」 何時の間にか、調査から撲滅に変わったんだ?と言うツッコミ が聞こえそうだが、そもそも、ソウルブレイカーズに潜入捜査を 依頼した依頼人が悪い。 「さて、問題はこの扉よね…手持ちのC4爆弾くらいじゃ破壊で きそうもないわね…仕方ない、ジュンおいで」 ジュンはシリカの元へ駆け寄る。 「なになに?」 「ちょっと、この位置に立ってて」 そう言って、シリカはジュンを先ほどの頑丈な隔壁の前に立た せる。そして、 「ごめんね」 と、言うと同時に、シリカはジュンの後頭部に蹴りをぶち込む 。その衝撃で、ジュンの顔は扉にスタンプされる。蹴った張本人 のシリカは、音速を超えるかのような速さで、遠くフロアに避難 する。 「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁん」 ゴゴゴゴゴゴゴ… ジュンの泣き声に共鳴して、部屋全体が振動する…そして、 ズオォォォォォォォォォン!! ジュンを中心に黒い爆炎が部屋全体を包み破壊する。 闇のテクニックメギド…内なる怒りや悲しみをエネルギーに変 えて外部に解放する究極の破壊テクニック。その原理は現在の科 学でも未だ解明されていない。現在流通されているメギドとは根 本的に異なり、真メギドとも呼ばれている。真メギドは、使用者 を選び、なおかつ扱い方を間違えると、パイオニアクラスの宇宙 船でも一撃で破壊する事もできる危険なテクニックとされ、ロス トテクニックとして記録から抹消されたテクニックの一つである 。真メギドに唯一対抗できるテクニックは光のテクニック、グラ ンツとされているが、現在流通しているグランツとは別のものと も言われているが真相は謎のままである。 「ぐす、ひっく…」 瓦礫の山の中で、座り込んで泣いているジュンの背後に何時の 間にか現れたシリカがいた。 「ぐす、ひどいよん、いきなり蹴るなんてぇ〜」 「ははは、ごめんね、これあげるから機嫌直して…ね♪」 そう言って、シリカはバックパックから、大きな渦巻き模様の ついた「棒つきペロリンキャンディ」を取り出す。 「………」 ジュンは、まだ涙を浮かべながら、キャンディを受け取る。 「さてと…」 シリカは、先ほどの頑丈そうな扉をみる。TVCMでミサイル を撃ちこんでも壊れないと言われているだけに、扉は未だに原型 を留めている。しかし、 「いくら扉が頑丈でもねぇ…」 ジュンの、真メギドに扉は耐えられたが、周りの壁は見事に吹 き飛んでいた。 「おじゃましま〜す」 シリカは、まるで友人宅を訪問するかのように、厳重に守られ ていた部屋の中へと入っていく。 部屋の中は薄暗く、床には赤い絨毯が敷かれており、奥にはい かにも”悪の親玉”が君臨しそうな玉座が置いてある。玉座の裏 には大きな旗が掲げてあり、なぜか”DeathCrimson”と書いてあ る。 「はあ、いかにも悪の組織の首領がいますって部屋ね…」 「ククク、まさか、ガキ2人にわが組織が壊滅状態に追い込まれ るとはな…夢にも思わなかったぞい」 「?!」 シリカ声のした方向を向く、すると、玉座の裏から人影が現れ る。それは、黒いスーツに黒いマント(裏地は赤)をはおり、左 眼には単眼のレンズ。髪型はオールバックと、いかにも”私が悪 の組織の親玉です”と言った格好の初老の男性だった。 …次回へ続く(のか?) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ○あとがき 作者「…さてと…今回長くなったので、分けてみました」 シリカ「ふむ、今回のアンタ、ノリノリだったもんね」 作者「まあね、頭の中で整理していても、書いていくうちにどん どん修正されて、終いにはどんどん行が増えていたしな」 シリカ「余計な描写の書きすぎよ」 作者「いや、アレくらいの説明がないとイメージ湧きにくいと思 うぞ!ジュンの使うテクニックが他と違うって事をさりげ なく…しかも、イメージを付けさすために…」 シリカ「あ〜、わかった、わかったその辺でストップストップ」 作者「はぁはぁはぁ、危うくネタバレするとこだった…」 シリカ「じゃ、落ち着いたところで…」 アヤカ「さ〜て、来週のソウル・ブレイカーズは…”謎の犯罪組 織壊滅−後編”・”カズサ花粉症?!”・”魔界のプリ ンスミンキー闇ちゃん”の3本です。来週もまた見てく ださいね♪」※注)毎度の事ながら後の2つはネタです シリカ「あ、こら、そこの幼稚園児!それはあたしの台詞だっつ うの!」 アヤカ「わたし、幼稚園児じゃないもん!それに、あなたの方が わたしより年が下でしょ!おねいさんのにそんな口の聞 きかたしちゃダメでしょう!」 闇の刃「…うおい…それ以前に”魔界のプリンスミンキー闇ちゃ ん”と言うのはなんだ?ああ?(怒)」 アヤカ「う、い、いや、それは、台本どおりに…あー作者が逃げ るぅ!!」 シリカ・闇の刃『おまえが元凶か!』 作者「違う、わたしはむじ…つがるっ!」 平和なBGMと共に画面はブラックアウトしていく −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 読んでくれた方、おつかれさま&ありがとうございます。 感想、苦情、指摘、質問、何でも受け付けますので。書いてい いたけたら幸いです。 |